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「沈黙」での沈黙の黙役

  • 奥居元雅
  • 2016年1月29日
  • 読了時間: 2分

2015・6 新国立劇場オペラパレス 「沈黙」

オペラにおいての黙役は、もちろんセリフはなく声を出せないので、すべて動きで表現しなければなりません。

また、ソリストが歌っている際に視覚要素として黙役の動きが観客の注意をそらすような事はNGであり、それまでの舞台経験とは考え方を変える必要があり、いろいろと研究をしました。ソリストのパートでは、ソリストの主旋律に対するカウンターメロディやハーモニーに対して動きを合わせるような考え方を取りました。この時は畑が違えどミュージシャンの端くれであったことが役に立ちました。

そして役名無き村人ではありましたが、沈黙の原作と楽曲の詞の内容から、その中より架空の人物を作り上げました。彼は50代の男で貧しい家庭に育ち、小さな畑を耕し生活をしている。親は他界しあまり他人とも関わらずに一人静かに暮らす男。たまたま近くに住まうオハルをわが娘のように思い、オハルもまた身内のように彼を気にかけている。そのような中から、彼がどのような人生で生活をし、どのような癖があり、そして物語の中でどのような感情変化があるか?という点を動きだけで表現することに尽力してみました。

その結果、制作の方からもご評価をいただき、後にNHKで放送された際も観た方からも良い評価をいただけました。

毎回2000名を超えるような会場からスタンディングオベーションをいただき感無量であり、関われたことに感謝しています。


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